贈与税がかからない方法とは?基本の仕組みと計算方法を解説

- 暦年課税では、1人がもらう額が年110万円以下なら贈与税はかからない。
- 親や祖父母からの生活費・教育費は、必要な都度・通常必要な範囲で直接使えば非課税。
- 相続時精算課税制度は110万円の基礎控除に加え、累計2,500万円まで特別控除がある。
- 公益法人への寄附や障害者向けの一定の信託など、目的によって非課税になるものがある。
- 名目だけ生活費にして預金に回すと、非課税は認められない。
贈与税がかからない方法の結論

贈与税がかからない方法の中心は、暦年課税の年110万円の基礎控除を使うことです。
国税庁の申告案内では、贈与税は受贈者ごとに基礎控除110万円を差し引いて計算します。つまり、もらう人1人につき年110万円までなら、税金はかからず申告も原則不要です。
これだけではありません。財産の性質や目的によって、最初から課税対象にならないものもあります。生活費・教育費、配偶者への居住用不動産、公益目的の寄附などです。
正直に言うと、私が現場で一番すすめてきたのは、この110万円をコツコツ使う「暦年贈与」です。手続きが軽く、毎年積み重ねれば数年で大きな額を非課税で渡せます。
| 方法 | 非課税の枠・条件 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 暦年課税の基礎控除 | 年110万円まで | 誰からの贈与でも可 |
| 生活費・教育費 | 必要な都度・通常必要な範囲 | 扶養義務者からの贈与 |
| 相続時精算課税 | 110万円+累計2,500万円 | 60歳以上→18歳以上の子・孫など |
| 公益法人への贈与 | 公益目的事業に使われることが確実なもの | 公益法人等 |
| 特定障害者扶養信託 | 信託受益権が非課税 | 特定障害者 |
特集
贈与税の非課税は「暦年課税」「目的別の非課税」「相続時精算課税」の3本柱で考えると整理しやすいです。

この記事では、まず制度の仕組みと計算方法を押さえます。そのうえで、年110万円の枠を実際にどう使うか、手順まで落とし込みます。
私自身、親の相続を経験して痛感したのは「生前に少しずつ動いておけば、相続税も贈与税ももっと軽くできた」ということでした。
商品・サービスから探す
贈与の受け皿になる金融商品には、暦年贈与専用の預金や信託があります。
こうした商品の多くは、毎年の贈与契約書づくりや振込の記録を自動で残してくれる点が便利です。贈与の事実を税務署に説明できる形で残すことが、後々のトラブル回避につながります。
ただ、商品を使わなくても、自分で贈与契約書を作り、銀行振込で記録を残せば十分です。私は親子間なら手作りで足りると考えています。
目的から探す

目的によって、使うべき非課税の制度は変わります。
相続税対策で少しずつ渡したいなら暦年課税の110万円。住環境の改善で配偶者に自宅を渡したいなら配偶者への居住用不動産の贈与。社会貢献なら公益法人への寄附、という具合です。
目的があいまいなまま「とりあえず非課税枠を使う」のは、おすすめしません。何のために、いつまでに、誰へ渡すかを先に決めると、選ぶ制度が自然に絞れます。
イオン銀行で申し込む
金融機関のコラムでも、贈与税率や非課税の考え方は丁寧に解説されています。

イオン銀行のコラムでは、贈与税の税率や計算の流れが図解付きで紹介されています。制度の全体像をつかむ入り口として読みやすい内容です。
実際に贈与を進めるときは、振込で記録が残る金融機関の口座を使うと、贈与の事実を証明しやすくなります。
贈与税とは
贈与税とは、個人から財産をもらったときに、もらった人にかかる税金です。
原則として、贈与を受けた財産には贈与税がかかります。ただし財産の性質や目的によっては、最初から非課税になるものがあります。
注意したいのは、法人からの贈与です。法人からもらった財産は贈与税ではなく所得税の対象になります。贈与税の非課税論点とは別枠なので、混同しないようにしてください。
贈与税の基本的な仕組み

贈与税には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つの課税方式があります。
暦年課税は、1年間にもらった財産の合計から基礎控除110万円を引いて計算します。もらう人ごとに110万円の枠があるのがポイントです。
相続時精算課税は、60歳以上の父母・祖父母などから18歳以上の子・孫などへの贈与で選べる方式です。基礎控除110万円に加え、累計2,500万円までの特別控除があります。
贈与税の計算方法
暦年課税の贈与税は「(年間の贈与額-110万円)×税率-控除額」で計算します。

まず1年間にもらった財産を合計し、基礎控除110万円を引きます。残った金額に税率をかけ、速算表の控除額を引けば税額が出ます。
相続時精算課税を選んだ場合は、贈与額から110万円を引いた後、累計2,500万円までは課税されず、超える部分に一律20%がかかります。
一般税率
一般税率は、特例税率に当てはまらない贈与に使う税率です。
兄弟間や夫婦間、親から未成年の子への贈与などが一般税率の対象になります。基礎控除後の金額が大きいほど税率は上がります。
具体的な税率の数字は、最新の速算表を国税庁などの一次資料で確認してください。本文では確認できる数字に絞り、断定を避けます。
特例税率

特例税率は、18歳以上の人が父母・祖父母など直系尊属からもらう贈与に使う、一般税率より軽めの税率です。
同じ贈与額でも、特例税率のほうが税額が小さくなります。親や祖父母からの贈与で適用できる場合が多い枠です。
適用には受贈者が18歳以上であることなどの条件があります。条件と税率は速算表で確認するのが確実です。
贈与税の計算例
年110万円ぴったりの贈与なら、贈与税は0円です。

たとえば父から子へ毎年110万円ずつ渡すケース。基礎控除110万円を引くと課税対象は0円なので、税金はかかりません。これを10年続ければ、合計1,100万円を非課税で渡せます。
一方、生活費・教育費は金額の上限がない代わりに、必要な都度・通常必要な範囲で直接使うことが条件です。名目だけ生活費にして預金に回すと、非課税は認められません。
| 方法 | 1年あたり | 活用のしかた |
|---|---|---|
| 暦年課税の基礎控除 | 110万円まで | 毎年コツコツ渡す |
| 相続時精算課税 | 110万円+累計2,500万円 | まとまった額を一度に渡す |
| 生活費・教育費 | 上限なし(必要な範囲) | 学費や仕送りを都度負担 |
正直に言うと、私が親の相続前に後悔したのはここでした。学費や生活の仕送りは、その都度払えば非課税で支援できる。知っていれば、もっと早く動けたはずです。
よくある質問
贈与税の非課税について、相談窓口でよく受けた質問をまとめました。
よくある質問
贈与は「やった証拠を残せるか」で結果が変わります。契約書と振込記録、この2つだけは必ず残してください。
